ロードバイク自由研究 感覚の数値化 

理科好きエンジニアが自転車を自然科学で考える

全日本シクロクロス 男子マスターズ40-49 優勝

開催日:2023年1月14日

会場: WNP 0.3km + 2.5km×5Laps

天候:曇り

コースコンディション:ほぼ砂地

リザルト:1位/56名出走

バイク:Ridley X-night ミニVブレーキ

タイヤ:Dugast ピピスケアッロ33mm 1.65/1.75bar

砂走り

今季最大目標だった全日本で優勝しました。30代クラスと合わせると3連覇。初めての40代クラスは、富士ヒル優勝者、ニセコクラシック優勝者など、恐ろしく強い人が多い。今季のWNP_JCF3戦でも、1分前スタートの30代クラス全員を、40代クラスの上位勢が抜いてしまうほど。強い40代クラスで勝つ為に色々準備してきて、勝つことができたので本当に嬉しいです。

スタート

まずは機材準備から。WNPで全日本が開催されると知って、砂用のDugastチューブラータイヤを準備。中古の7850カーボンチューブラーホイールを持っていたので、それに装着しました。子育て世代のサラリーマンにとっては、無理のない機材選択です。リムブレーキの選択もその1つ。

1周目の砂下り

年末の関西マイアミレースでは、砂を噛むと駆動系の異音がしたり、試走でチェーン落ちしたりしていたので、全日本直前に、インナーチェーンリングとチェーンを新品に交換。6800クランクと105チェーン&スプロケだけど、新品にしたら、デュラエースかと思うほど見違えるほど良くなりました。改めてメンテナンスの重要性を感じました。

2周目のピット過ぎの砂区間

身体の方は、30代後半になってから、ぎっくり腰や股関節が痛くなって普通に歩くことも困難になることが時々起きていたので、前年40代優勝者の田崎さんの動画を参考にして普段からストレッチをするようにしました。自転車だけ乗っていると足腰が弱り、シクロクロス翌日の足腰の疲労が大きくなるので、普段から週1程度の5kmまでの軽いランニングをするようにしました。そのおかげか、今季はトラブル0を継続中です。その他、ヘルメット、ウェア、雨対策、寒さ対策、食事、睡眠、移動疲れ対策等、色々工夫しました。しかし、書き切れないので、ここからはレースの話へ。

抜きつ抜かれつ

全日本スタートは8番ゼッケンで、ぎりぎり最前列。スタート順は、JCF3戦と、なぜかエントリー締め切った後の後出し追加の土浦1戦のポイントランキングで決まります。時間もお金もなく、関西戦とも被るので、WNP_JCF3戦だけに出ました。それでもJCF3戦翌日は関西烏丸戦となるので、JCF3戦は最後尾スタートから極力体力使わないように走って、3位生田目さんにぎりぎり勝って2位となり、狙いのポイントを獲得。優勝した筧さんは、序盤から1分近く先を走っていて、途中で追いかけるのを諦めました。同じ最前列スタートだったら、競り合うことになって、翌日の烏丸戦で走れなかったかもしれません。

ここ飛ぶの凄い。僕は20cmまで。

話を戻して、全日本スタートの横並びは最右端で、梶田さんの隣り。スタート時にこちら側に倒れないでねとお願いしておきました。僕のいつも通りに、36-25の歯数でスタートダッシュ。余裕を持って前に出られたので、第1コーナーのイン側に当たる最右端は落車巻き込まれのリスクが高いので、コース中央寄りに移動。スタートの直線は長く、先頭で走ると空気抵抗的に不利なので、無理して先頭を走らずに第1コーナーへ。イン側が踏み固まっていて速く走れるのは知っていましたが、落車巻き込まれ防止対策で、走る人が少ないはずのコース中央を先頭で走りました。

独走へ

シケイン過ぎてからの林間区間は4番手。前3人には、石川さんITさんが入っていました。僕は少し間を空けて走行。後続とは差があり、無理してコーナーを攻める必要はないので、車間を空けて安全走行。前3人の走りやラインを見て、どこを走るのが良いのかと観察しました。ピット過ぎてからの砂区間で1人が前転落車。前方落車に備えて十分に車間を空けていたので問題なく回避。砂区間通過後すぐにITさんを抜き、勝負所となる砂丘区間は石川さんの真後ろへ。

前転が起きた1周目 車間空けていたので問題なく回避

前転しやすい砂丘下りは、慌てずゆっくり確実に進入。初めからスピードを乗せて下っていく方が速いが、自分でコントロールできる範囲でないと、深い砂にタイヤを取られてミスして、大幅にタイムを失う可能性が高いので、入りはゆっくりと。重力の力を借りてスピードを乗せていき、中盤以降はできるだけ失速しないように、できるだけ轍に沿わせながら、ペダルを高回転で回して砂区間をクリアしました。

 

石川さんも全乗車クリアで上手い。石川さんと一緒に走ると、シケインは乗車で飛んでいくし、林間区間の走りも上手でした。失礼ながら、石川さんのことを速い人だとは聞いてはいましたが、あまり知っておらず、レース後にMTBで活躍している方だと知りました。その後、1周目にITさんを抜いたところと同じあたりで石川さんを抜いて先頭へ。ちょっと休むと、すぐに石川さんに抜き返されました。その後、180度ターンの砂区間に入る手前で、僕が再び抜き返しました。

金メダル

その後は、僕が少しだけペースを上げて砂丘へ。砂丘下り区間は、石川さんを離せるか試しに強めに踏んでみました。そうすると、砂区間終わりに差を空けられたことを確認できたので、その後は自分のペースでゴールまで独走。順調に石川さんとの差を空けていけました。快調に走っていると、1分前スタートの30代クラスの城島さん、斉藤さんも見えてきたので、集中力を切らさないように、目標を彼らに切り替えて走りました。いつも関西C1で一緒に走っているので、場所は東海だけど、いつもの関西戦を走っているイメージで。斉藤さんを抜き、最後の砂丘下りで、ついに城島さんも抜いて優勝。

表彰状

ラップタイムは、①7:05, ②7:03, ③7:03, ④7:07, ⑤7:04で、±2秒(±0.4%)の差に抑えられて安定のラップタイム。最終的に、2位石川さんとは+39秒、3位織田さん以降とは+1分以上の差を空けられました。翌日の最速ラップタイムは、U23優勝の柚木選手が6:25、エリート優勝の織田聖選手が6:05で異次元の速さ。

レース後のバイク 砂汚れは少な目

エリート完走するには平均で6:50を切らないといけなかったようです。しかも10周回。エリートの結果は、関西C1総合1位中の堀川君は10位でぎりぎり完走(一時3位走行は凄かった)、同じ岩井の戸谷さんは11位。全日本エリートのレベルは非常に高いです。

今年のジャージは一番左。毎年少しずつ違う。

来年1月の全日本も、マスターズ40代で走ろうと思います。エリート走りたい気持ちがありますが、ある程度は、前方でスタートしなければ、完走すら難しいし、前方でスタートするには、関西戦を休んでまで、全国転戦する必要があるので、無理が出てきます。誰が勝ってもおかしくない全日本マスターズ40代で走るのはワクワクするし、毎週のように開催されて家族も楽しめる関西C1戦も良いので、来季も、全日本マスターズ優勝と関西C1戦を楽しむことを目的に頑張ろうと思います。